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前川 雅樹; 河裾 厚男; 石本 貴幸*; Chen, Z. Q.
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.297 - 299, 2003/11
陽電子ビームを用いた物性研究は、空孔型格子欠陥の非破壊高感度検出や物質最表面の構造解析が可能であるなど、強力な物性評価手法の一つとして広く用いられているが、現行の密封線源によるビーム形成では得られる輝度に限界があり、物質表面で起こる過渡現象や微小試料の研究を行う上で大きな制約となっている。この制限を打破すべく、イオンビームを用いた高強度陽電子線源の作製を試みた。TIARAのAVFサイクロトロンを用いて発生した20MeVのプロトンビームを高純度アルミニウムに照射し、Al(p,n)Si反応により生成したSiが崩壊する際の陽電子を減速し低速陽電子ビームとして形成する。陽電子の発生を確認するために構築したソレノイド磁場を用いた陽電子輸送系において陽電子ビーム強度を計測したところ、発生陽電子個数は入射イオンビームカレントと非常に良い直線性を示し、イオンビーム1A当りの発生陽電子個数は10個/secとなった。この強度は、バックグラウンドの混入等も考えられるがサイクロトロンを用いた陽電子ビーム発生と高輝度陽電子ビーム形成に向けて期待できる結果となった。
Chen, Z. Q.; 前川 雅樹; 山本 春也; 関口 隆史*; 河裾 厚男
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.209 - 211, 2003/11
無添加酸化亜鉛(ZnO)に対して、アルミ及び窒素イオンの個別イオン注入とアルミ窒素の共注入を行い、表層に生成する注入欠陥の回復過程を低エネルギー陽電子ビームによって調べた。アルミイオン注入後の空孔型欠陥は、二段階のアニールで消失することが見いだされた。第一段階では寸法の大きな原子空孔集合体が形成されるが、第二段階でそれらは完全に除去される。このことから注入層は非晶質化していると考えられる。一方、窒素イオン注入と共注入した場合では、アルミイオン注入では見られない高温の回復段階が見いだされた。これは、窒素と原子空孔の相互作用によるものと考えられる。ホール測定の結果、注入されたアルミイオンは、ほぼ全量が電気的に活性な状態にあることがわかったが、窒素イオン注入または共注入の場合には電気的活性化が抑制されることが明らかになった。
千葉 敦也; 石井 保行; 田島 訓
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.327 - 329, 2003/11
本装置は何段にも孔の開いた多孔型スリットとシンチレータシート及びCCDカメラから構成されている。シンチレータシートにスリットを通過したイオンビームを照射し、縞状に発光した像をカメラで計算機に取り込み、その画像データを解析してエミッタンスを算出する。シンチレータシートと発光体は一体となり、ビーム軸方向にスライドする機構になっており、複数の位置で発光像を取り込むことで測定精度を増している。測定時間は20秒程度であるため、わずかな時間で変動するビームにも対応している。さらに、システムが単純で規模が小さいため手軽にエミッタンスの測定が望める。
Fateh, B.; 石岡 典子; 渡辺 智; 久米 民和; 関根 俊明*
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.259 - 261, 2003/11
植物トレーサー実験用の臭素ポジトロン核種(Br)を製造するために、天然同位体組成ターゲットと同位体分離器を用いて、安価で純度の高い製造法を開発した。本法は、Br(p,xn)反応で得たKr同位体からKrだけを同位体分離し、Krの崩壊によって生成するBrを高純度で回収する必要がある。そこで、ターゲットの選択及び調製, Krガスの回収法, 同位体分離条件, 分離後の化学分離条件の検討を行い、15%の回収率でBrを得ることに成功した。
渡辺 智; 石岡 典子; 下村 晴彦*; 村松 久和*; 久米 民和
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.262 - 263, 2003/11
骨がんの治療薬として可能性を持つXe内包フラロールの医学応用を目的とし、OH基の付加反応を用いるXe内包フラロールの製造法を開発した。Xe内包フラーレンを含んだオルト-ジクロロベンゼン溶液に触媒である水酸化テトラブチルアンモニウムを加え、OH基の元になる水酸化カリウム溶液と攪拌して付加反応をさせ、Xe内包フラロールを製造した。フラロールの生成は、赤外分光分析により1050cmにC-Oの吸収が存在することから確認した。Xe内包フラロールの生成は、HPLCで分析し、生成したフラロールにXeが内包していることを確認した。これらのことから、Xe内包フラロールの製造に本法は有効であることが明らかとなった。